Adventure Timeは不思議な魅力にあふれている作品だと思いますが、中でも敵キャラのデザインというか、設定が非常にいい。
ということで今回は敵キャラに焦点を絞って書いてみます。
ご存知雪と氷の王様 アイスキング
Adventure Timeの敵キャラの代表格といえばこの人、アイスキングでしょう。
パワパフでいうところのモジョのような位置づけで、ヤバ強いわけではないが、とにかくよく登場する。
触れたものを氷づけにするイカヅチを放ったり、吹雪を呼んだりする。
普段は雪山の城で、ペンギンたちと一緒に気ままな独身ライフをおくっているが、
そのへんのお姫様をさらってきて無理やり結婚しようとする、迷惑なじいさん。
ちなみに王冠が魔力の源だったりする。
ジェイクも恐れる吸血鬼の女王 マーセリン
アイスキングよりもよっぽどヤバいのが、女吸血鬼マーセリン。
性格は冷酷、気まぐれ、自己中心的。強力な魔力の持ち主で、念動力を操るぞ。
本気でキレると巨大なコウモリに変身する。もちろん、噛まれたらアウトだ。
アイスキングとマーセリンはCNの公式サイトにも紹介があるし、複数のエピソードにも登場します。
ただ、Adventure Timeではその他の、一話限りの敵キャラも非常に魅力的だと思ってます。
パワパフやDanny Phantomといったヒーローものと違って、Adventure Timeでは基本的にフィンとジェイクは常にどこかを冒険しているんですよね。
だから何となく、エピソードもそれぞれ独立の、一期一会な感じのものになります。
冒険の途中で新しい街やダンジョンを見つけて、そこで新しい怪物と戦うという構成が多い気がします。
そういうところが非常にRPG的で、面白い。
複数の話に登場する敵キャラって、どうしても、何度も出てくるうちに馴れ合いで戦うようになってしまう(それはそれでいいんですが)。
それに対して、一期一会な敵キャラって、出番が少ないが故にフィンやジェイクを本気で殺しにかかってくるし、
ものによっては到底勝てないくらい強かったりする。そういった"凄味"を持つ敵キャラがちょいちょい出てくるあたりが非常にいいです。
「お前が『やめろ』と言うたびにおばあちゃんをぶっ殺してやるよ」
エピソード"Enchiridion!"に登場する邪悪な妖精。見た目はかわいらしいが残虐極まりない性格で、おばあちゃんを次々に焼き殺してしまう。
そうやってフィンを精神的に追い詰めるのがやつらの狙いなのだ。
「貴様のいるかもしれない場所など正確に分かるのだよ、ジム…」
エピソード"Dungeon"に登場するデーモンキャット。極めて高い知能を持ち、紳士的に喋るが、それが逆にコワい。
様々なことを知っているが、その知識はあまり正確ではない。ダンジョンの奥深くでフィンを追い詰めた強敵。
「その調子だ!いよいよ"答え"に近づいてきたぞ!」
エピソード"Freak City"に登場するマジックマン。ピエロのように陽気で気さくだが、実は邪悪な魔導士で、魔法で様々な嫌がらせをしてくる。「陽気で邪悪」というギャップがこいつのヤバさをよく演出していると思う。
非常に強力な魔導士で、どんなに殴っても顔色一つ変えないところも実にヤバい。
こういった敵キャラは再登場したらしたで面白いとは思うけど、やっぱり一話限りの登場だからこそ、個々の強さ、ヤバさが際立つんだろうな。