先週に引き続き、コミック版Adventure Timeの話をします。今回はTPB(単行本)のVol.3です。
ゲームブック編
1話限りのショートエピソードですね。どうもコミック版は1話のショートと4話のシリーズを交互にやっていくパターンなのかな?
アイスキングにヘンな魔法をかけられたフィンとジェイクは、自由な行動を取れなくなってしまう。二人の運命を決めるのは、読者であるあなただ! っていう話。
選択肢によってストーリーが分岐していく、いわゆるゲームブックになっている異色のエピソード。こういうのはほんと、コミックならではの表現だなあ。
なんとか魔法を解こうとするフィンとジェイクだったが、当のアイスキングすら魔法の解き方を知らないらしい。
ということで、困った時のプリンセス・バブルガムに相談したりするんだけど・・・
なんやかやあってアドベンチャー・ティムがまさかの再登場!さらに今回はプリンセス・チューイーペイストまで!!
最終的には選択肢がこんなにぐっちゃぐちゃに。なんじゃこりゃーーwww
エンディングはバッド・エンド含めて4パターン用意されてるんですが、どれも予想のつかない展開で、それでいて話の流れとして説得力があるあたりがスゴい。
コンピュータウィルス編
ゲーム中にコンピュータウィルスに感染し、様子がおかしくなってしまったビーモ。 フィン、ジェイク、そしてマーセリンの3人はおかしくなったビーモの謎を追うが、そこには千年前から続く忌まわしい因縁が潜んでいたのだった!! という話。
コンピュータウィルスとかハッカーとかが出てくるという、これまた本編とはだいぶ違ったテイストのお話。でも不思議とAdventure Timeの世界観にしっくりくるんだよなあ。
話の冒頭でフィン、ジェイク、マーセリンがゲームをするシーンがあるんだけど、これがまた衝撃的! 1話分、ほぼ全部ドット絵で描かれてるんですよ、これ!! 手がこんでるなー。
で、3人が無事ゲームをクリアすると、なぜかビーモの様子がおかしくなってしまう。
コーヒーメーカーを口説くビーモ。ビーモの変な行動は今に始まったことじゃないけど、これはさすがに何かおかしいぞ!
ということで、全く言うことを聞かなくなったビーモを追いかけるフィン、ジェイク、マーセリンの3人は、廃墟となった軍事基地にたどり着く。 そこにはビーモと同様、コンピュータウィルス「ウールボ(Ewlbo)」に感染したロボット達が集められていた!!
手掛かりを求め、3人は基地内部のオペレーション・センターへ。
どうやらこの基地は千年前の戦争で使われていたものらしい。しかしどういうわけか電源は来ているので、コンピュータは使えるようだ。ということで・・・
コンピュータ・ハッキング・タイム!! いやー、なんかこう、「無人の廃墟」に「大昔のコンピュータ」っていうだけでワクワクするなあ!
それにしても、Adventure Time本編では千年前のビデオテープやら新聞記事やらは出てきたけど、こんな本格的なコンピュータはさすがに出てきてないなあ。コミック版でこういうの出しちゃうのがスゴい。
もちろんフィンとジェイクはコンピュータのことなんてさっぱり分からないんだけど、マーセリンはそれなりに詳しいみたい。
ていうか、ここのマーセリンさんのセリフ、やけにマニアックなネタが突っ込んであるなあ。「未来編」の時も思ったけど、コミック版はこういうSF的な話になると妙に細かいネタがセリフに入りこんで来ていてなかなか面白い。ライターの人の趣味だろうか?
そうこうしているうちに265 TBというとてつもないサイズのファイルを発見したマーセリン。これを実行すると・・・
バーチャル・リアリティ空間に謎の男が出現。この男こそがウィルス「ウールボ」の製作者にして、千年前に生きた天才ハッカー、ランダル・N・バイロン(Radall N. Byron)だった!
ランダルの口から語られる、いくつかの事実。戦争のこと、ランダルが生前に作ったプログラムのこと、軍が開発したマルウェア「オメガ」の存在、そしてウールボの正体。ランダルは自分自身をコンピュータプログラムとして複製し、電脳世界で戦争を生き延びたのだった。
Adventure Timeの世界では、千年前の戦争を知る人物というのは数えるほどしかいない超重要人物だと思うのですが、そのうちの一人がまさかこんな形で登場するとは!!
ランダルはビーモ達を乗っ取っているウールボを内部から書き換えようと試みたものの、逆にウールボに吸収されてしまう。
一方現実世界では、ウールボがロボット達を集めて巨大化し、フィン達に襲いかかる! 果たしてフィン達はウールボを倒すことができるのか? そしてビーモはどうなってしまうのか!? といった展開に。
ランダルの設定とかかなり重い話だと思うんだけど、ここから先の展開は意外と勢いだけで突き進むバカバカしさもあって面白い。コミック版はほんとバカとシリアスのバランスが丁度いいんですよね。
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