Grojbandのクリエイターの一人、Mark Thorntonが本作でのリップシンキング(セリフに合わせてキャラクターをアニメーションさせる工程)について説明する動画。ちなみにGrojbandはFlashを使って作られているらしいですね。
ざっとまとめるとこんな感じですかね。
- セリフのたびに新しく作画をしているわけではない。
- 「マウスチャート」という、口の形のリストをあらかじめ作っておいて、それを配置する。
- コーリーの場合、正面用のマウスチャートだけで200近い数のパターンがある。
- しかし、英語の発音を全て表現するにはそのうちの33パターンで十分。
- 具体的には、「ミャウフル」(meowful)と発音する時のパターンで網羅できるらしい。
- それぞれの口の形には番号が振られていて、慣れるとどの形がどの番号かすぐに分かるようになる。
あれ?"meowful"だと"TH"の発音が入っていないような・・・。しっかし、クチ、デカいなー、コーリー。
このやり方は定型的なデザインをほぼ全編に渡って使いまわすGrojbandのような作品で通用するやり方だと思うので、デザインがコロコロ変わるAdventure Timeなんかだともう少し違った方法がとられていそうな気がしますね。
マウスチャートのようなパターンを駆使することで製作コストを下げられるのはイイことだと思うけど、その分デザインが定型的・画一的になりがちなのはちょっと残念なんですよね。
例えば、Total Dramaなんかはあれだけ続いていて旧キャラクターのデザインはほぼ全く変わっていない(Grojbandとはスタジオが違うかもしれないけど)。クリスなんてずーっとあのファッションなんですよ。それもコストを抑えるためだって、以前Tom McGillisさんが言ってました。
個人的にはリップシンキングってそんなに頑張ってやらないといけないのかなあとも思いますね。リップシンキングをちょっとサボってその分、別のところにリソース回すのも製作のスタンスとしては妥当に思える。まあ"F"や"L"の口の形見ると「ああ、俺カートゥーン見てるなー」って気分になるので、風情というか文化として続けてもらいたいとは思いますが。
あ、ところでGrojbandですが、最近ぼちぼち見てます。今まで見た限りだと、うーん、ちょっとイマイチかなあというのが正直なところですね。もう少し見たら感想書きます。
余談。
こういう形の口って"bean mouth"って言うんですね。豆みたいな形をしているからか。この間見た、Adventure TimeのDVDのコメンタリーでもそういう言い方が出てたんで、一般的な表現なんでしょうね。
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