Adventure Time #180 Evergreen

Adventure Timeレビュー、今回は#180 Evergreenです。

いつものAdventure Timeとは全く違う設定で唐突に始まるこの話。でもなぜかどこかで見たことあるような世界観や話の展開で、なんか逆にAdventure Timeらしいような、そんなお話でした。今回もネタバレありです。

はるか昔の恐竜の時代。魔道士エバーグリーンは地球に迫るかつてない危機を感じ取っていた。世界を滅亡の危機から救うため、エバーグリーンは強力な魔力を秘めたあるものを作り出すが・・・ という話。

フィンとジェイクのいるウー大陸とは違う世界の話ということで、なんとなくシーズン5の初めにあったファームワールド編を思い起こさせるわけですが、とはいえファームワールド編ともだいぶ違うんですよね。

ファームワールドにはなんだかんだ言ってたくさんの人間が暮らしていたわけだけど、今回の世界は厚い雲がたちこめた荒野に恐竜がパラパラいる程度というなんとも寂しい世界。この出だしからして今回はなんかいつもと違うなって感じがするなあ。

で、今回世界を滅亡させるかもしれない脅威とは、地球に向かってきている巨大な隕石。これに気づいたエバーグリーンは四大元素の魔道士達を呼び集める。

四大元素とはもちろん、氷・炎・キャンディ・スライムのこと。 ・・・あれ、俺の知ってる四大元素と違うwww

氷の元素を司るのがエバーグリーン(Evergreen)。炎がバルサス(Balthus)、キャンディがチャッツベリー(Chatsberry)、そしてスライムがスライミィ・D(Slimy D)というらしいですね。

エバーグリーンが魔法を使う時に結ぶ印がいちいちカッコいいなあ。それに比べるとチャッツベリーは手のひらからジェリービーン的な何かをブリブリ出せるみたいだけど、これ弱すぎるwww

あとスライミィ・Dの出オチ感がスゴい。一世一代の見せ場なんだから喋らせてあげてって、バルサス！

で、隕石を破壊するためにエバーグリーンが作っているのが、願いを叶えるという魔法の王冠。 こ、これは！

エバーグリーンは王冠を完成させるために他の3人の魔道士に協力を頼むんだけど、3人は王冠そのものを危険と考え、これを拒否する。

3人と決別したエバーグリーンは、弟子のグンサー(Gunther)を連れて魔法のルビーを持つマグマ犬「マグウッド」(Magwood)を狩りに行く、という展開に。

マグウッドの棲む火の山へと向かうエバーグリーンとグンサー、あとペットのニーナ(Nina)。

こうして見ると本当にこの世界は誰もいないし、何もない。 エバーグリーンはこの世界を滅亡から救おうとしているわけだけど、これを見るとむしろここは既に滅んでしまった後の世界なんじゃないかと思えるほどだ。 こんな寂しい世界でエバーグリーンとグンサーがたった二人で世界を救おうとしていること自体がなんだか悲痛に見えてくる。

しかもただでさえ寂しげな世界なのにエバーグリーンが妙にグンサーを虐げるもんだから、グンサーがますます不憫になってくるんですよね。

恐竜のグンサーに知能を与えて弟子にしたのはエバーグリーンなんだろうけど、当のエバーグリーンはどうもグンサーを邪険にしているような。というか弟子というのは方便で、エバーグリーンからすると召使いとか下僕のつもりなんだろうな。

ともかく、なんやかんやあってマグウッドを倒し、魔法の王冠を完成させたエバーグリーン。

ここまでは全てエバーグリーンの計画通りだったが・・・

ルビーを追ってきたマグウッドが暴れたせいでエバーグリーンは天井の下敷きになってしまい、王冠はグンサーの元へ。

エバーグリーンは王冠をグンサーに託すも、グンサーはあらぬ願いを叶えてしまう。

グンサーの異変に気づいたエバーグリーンは必死に呼びかけるも、時既に遅し・・・

という感じで、途中から雪崩を打って悪いことが起こり、どうすることもできないまま破滅に追い込まれるこの感じがスゴい。 それもだいたい全部エバーグリーンの自業自得なあたりがまた痛ましいなあ。

ファームワールド編は良かれと思ってやったことが裏目に出てしまうのが恐ろしかったけど、今回の話はそれとはまた別の怖さがあって、なんだか自分もアイス・キングと一緒に悪夢を見ているようなそんな感覚でした。

ところで、隕石はあの後墜落したんですかね？アイス・キングの様子からするとそうなんだと思うけど。ああ、それで恐竜が絶滅したってことかな。